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2023.01.08
皆様こんにちは。
お酒買取専門店DEゴザル福岡本店 店長DEゴザル🐵！
本日は【キーモルトで紐解くブレンデッドウイスキー】についてDEゴザル！
長く愛されているブレンデッドウイスキーには理由がある！
今回はブレンデッドウイスキーを「キーモルト」という観点から切り開いていきます。
さまざまなモルト原酒やグレーン原酒をブレンドしてつくられるブレンデッドウイスキー。
何十もの原酒を組み合わせるブレンデッドウイスキーも珍しくはありません。
その無限に近い組み合わせ中で鍵を握るモルト。つまりウイスキーの方向性を決め個性を演出するのがキーモルトです。
グレーンウイスキーにくらべて、それぞれ個性的なモルトウイスキー。
それらをむずび合わせて破綻させないようにブレンドしていきます。
しかし、ただバランスよく美味しくなったとしても、そのボトルのカラーは少なくつまらないものになってしまいます。
モルトがもつ個性を最大限に生かしながらも調和させるのがブレンダーの手腕の見せ所です。
今回は人気のブレンデッドウイスキー7種のキーモルトを調べてみました。
現在、180ヵ国で販売され、世界で最も飲まれているスコッチウイスキーとして知られているジョニーウォーカー。
そのなかでも看板商品ともいえる「ブラックラベル12年」
ジョニーウォーカー全体で使用する原酒は現在時点で1,100万樽あるようです。
膨大な原酒ではありますが、それを長年にわたって維持管理するだけでも途方もない作業に思えます。
そのなかでブラックラベルに使用されるモルトは29種類の原酒が使われています。
そしてキーモルトを構成するのは以下の4蒸留所のモルトです。
・クライヌリッシュ（ハイランド）
・グレンキンチ―（ローランド）
・カーデュ（スペイサイド）
・カリラ（アイラ）
ちなみに多くのブレンデッドウイスキーのラインナップをかかえるジョニーウォーカーですが、「グリーンラベル」はモルト原酒のみのブレンデッドモルト（ヴァッテッド）ウイスキーです。
こちらは
・タリスカー（アイランズ）
・カリラ（アイラ）
・クラガンモア（スペイサイド）
・リンクウッド（スペイサイド）
をキーモルトにしています。
すべて15年熟成以上のモルト原酒を使用しており、テイスティングすると4つの蒸留酒の個性を拾えます。なおかつ素晴らしいブレンドになっており、まとまりという点で欠けることもありません。
興味深いことに大量生産となるジョニーウォーカーであっても、受け継がれている明確なレシピはないということ。
ウイスキー製造にあたって原酒不足や蒸留所の閉鎖など変動していくさまざまな障壁があっても、当初の「ジョニーウォーカー」の味を再現、継承するべくブレンダーが柔軟に配合を変えているようです。
日本に持ち込まれたのはなんと1873年！岩倉具視使節団が日本に持ち帰ったウイスキーとして知られる「オールドパー」
歴代の日本の政治家も愛飲しており、日本人にとってなじみ深いスコッチといえるかもしれません。
・クラガンモア（スペイサイド）
・グレンデュラン（スペイサイド）
クラガンモアの知名度は高くありませんが、クラガンモアを愛するウイスキーファンは大勢います。
「クラガンモアといえば、オールドパーのキーモルトの…」などの印象も強くもたれています。
単体で飲んでも美味しく、非常に繊細ながらも骨太さを持ち合わせていてシングルモルトとしてのポテンシャルも非常に高いモルトです。
一方のグレンデュランはどちらかというと明快な味で、やや特徴を拾うのが難しいクラガンモアとは対照的な存在かもしれません。
その2つの蒸留所をキーとするオールドパーの味は誰からも親しみやすい味ながらも、懐の広いウイスキーといえるでしょう。
かつての日本においては高級なウイスキーの代名詞でしたが、最近は安価で入手できるようになりました。
バランタインは当時では革新的であった長期熟成のブレンデッドウイスキーと脚光を浴びました。
1937年に発売されたバランタイン17年は、世界的な人気を博し、高級ブレンデッドウイスキーとしての存在感を確かなものとします。
当初のレシピとして以下の「7本の柱」がバランタイン17年を長らく支えてきました。
・スキャパ
・プルトニー
・バルブレア
・グレンカダム
・グレンバーギー
・ミルトンダフ
・アードベッグ
現在では以下の４つのモルトがキーモルトとしてあげられています。
・スキャパ（アイランズ）
・ミルトンダフ（スペイサイド）
・グレンバーギー（スペイサイド）
・グレントファーズス（スペイサイド）
最初に広がるスキャパの華やかさ
ブレンドの基礎をつくるミルトンダフ
フルーティーでスウィートな香りを中核とするグレンバーギー
なめらかでナッティな余韻を伸ばすグレントファーズ
このような構成になっているようです。
・グレンリベット（スペイサイド）
・ロングモーン（スペイサイド）
・ベンリアック（スペイサイド）
・ストラスアイラ（スペイサイド）
特筆すべきはストラスアイラでしょうか。
シーバスリーガルの華やかなアロマや爽やかでフルーティーな味わいはストラスアイラによるものが大きいとされています。
1950年にシーバスブラザーズが買収して以降、シーバスリーガルの主要なキーモルトであり「Home of Chivas」と言われています。
シーバスリーガルとストラスアイラは分けては考えられないほど、お互いにとって重要な存在です。
・ストラスアイラ（スペイサイド）
・グレンキース（スペイサイド）
・ロングモーン（スペイサイド）
高級ブレンデッドとして名高いロイヤルサルートもシーバスリーガル社が発売しているブランドです。
シーバスリーガル同様にストラスアイラの長期熟成原酒をふんだんに使用しており、豊かな香りと味、ラグジュアリーなウイスキーになっています。
以前は赤・青・緑色のボトルで発売されており、それぞれ中身は一緒でしたが、2019年にラインナップは一新されました。
現在、青（紺）のボトルは「シグネーチャーブレンド」として以前のロイヤルサルート継承したボトルです。
緑は「モルトブレンド」としてモルト100％のブレンデッドモルト（ヴァッテッドモルト）で、通常品よりもモルトの個性が目立つブレンドになっています。
白は「ブレンデッドグレーン」としてグレーンのみを使用しており、ユニークな試みといえます。
2005年の発売と比較的新しいながらも、人気急上昇のモンキーショルダー。
こちらはグレーンウイスキーを使用しない「ブレンデッドモルト」ウイスキーになります。
ブレンデッドウイスキーくらべてモルト100％のこちらは、さまざまな飲み方をしても味が崩れることなく芯の強いウイスキーです。
コスパに優れていることや若い人をターゲットに含むカジュアルなマーケティングなどで成功をおさめ、バーのバックバーで見ることも多くなりした。
・グレンフィディック（スペイサイド）
・バルヴェニー（スペイサイド)
・キニンヴィ（スペイサイド)
注目すべきはシングルモルトとしてリリースされる機会がほぼないキニンヴィ蒸留所のモルトを使用しているところでしょうか。
グレンフィディックの爽やかな香りと、バルヴェニーのもつ豊かな甘さ、そしてそれらを結びつけるキニンヴィが仕事をしています。
誰が飲んでも、安心感を覚える味わい。
モルト100％のブレンデッドモルトが3000円少々で買えるのは、お財布にも優しいですね。
まとめ
カジュアルなものから高級なものまでさまざまなブレンデッドウイスキー。
多くの人から愛されるお酒だからこそ、奥が深く探求すると非常に興味深いです。
今度、飲まれる機会があったら「キーモルト」の存在感を探してみてはいかがでしょうか？
お酒DEゴザルでは、ウイスキーの知識が豊富なスタッフが一本一本査定致します。
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