皆様、こんにちは
お酒DEゴザル福岡本店です。
本日は前回に引き続き個性豊かで魅力的なアイランズウイスキーを取り上げます。

アイランズとは？また3つの銘柄をまとめた前回はこちらから↓

個性豊かなアイランズモルトウイスキー①【ブログDEゴザル🐵】

今回はスキャパ・トバモリー/レダイグ・ジュラ・アビンジャラグ・アイルオブラッセイをピックアップして取り上げます！

スキャパ　SCAPA

オークニー諸島、メインランドの蒸留所です。
スキャパ湾を望む場所に位置し、それが蒸留所の名前になっています。
大西洋と北海の交流地点もあるメインランド島は風光明媚な場所として知られていて、スコットランドのなかでもとりわけ美しい環境にあります。

スキャパとはノース語（ヴァイキングの言語）でボートを意味しており、ボトルにもボートが描かれています。
看板商品であるスキャパ・スキレン[SKIREN]は「光り輝く空」を意味しており、黄金色にかがやく美しい色のウイスキーにぴったりの名前です。

アイランドモルトでは珍しくノンピーテッドかつバーボン樽熟成です。
そのため大麦の繊細で優しい甘さを際立たせることに成功しています。
スキャパ蒸留所の樽貯蔵庫は海に面した場所に位置しているため、庫内には磯の香りが充満しています。
そのためやさしい潮の香りを纏うスキャパウイスキーが出来上がります。
洋ナシ、パイナップル、ヘザーの甘い香りにメロンやバナナの味わい
スキャパ湾の美しい光景が思い浮かぶようなウイスキーです。

トバモリー／レダイグ TOBERMORY LEDAIG

スカイ島とジュラ塔の間にあるマル島に位置するトバモリー蒸留所です。
レダイグはトバモリー蒸留所で作られる別のブランドになります。
1798年の創業で非常に歴史のある蒸留所です。ウイスキー蒸留所の設立が制限されていた時代にあって、元々はビール醸造所だったトバモリーには規制が緩和されたようです。
しかしそのあとも閉鎖や再稼働を繰り返しており、苦労を重ねた蒸留所です。
1994年にバーンスチュワート氏が蒸留所のオーナーとなり現在まで安定した供給をしています。

ノンピートではありますが、わずかにピートの気配を感じることができます。
これは仕込み水による影響とされており、スムースでありながらもユニークな香りと味わいで個性を持ち合わせたウイスキーです。
アイランズモルトならではの潮気を帯びていながら柑橘の爽やかなビターテストもあり軽やかな飲み口が特徴的です。

一方でレダイグはトバモリーとは対照的にヘビリーピートのシングルモルトです。
潮っぽさに強いスモークとオイリーなフレーバーを持つ骨太なウイスキーです。

ジュラ JURA

スコットランド西岸のヘブリディーズ諸島のひとつ、ジュラ島で生産されるウイスキーが「ジュラ」です。アイランズのなかでもスコットランドに近い位置にあり内陸のキャラクターと近しいものがあります。
ジュラ島の面積は600平方キロメートルほどで小さな島です。
人口は200人弱ではありますが、野生の鹿は5000頭ほど生息していると言われています。
島名の「ジュラ」も北ゲルマン語群で鹿を意味する”hjortr”に由来していると言われています。
1810年に創業ではありますが、長い閉鎖期間も経験しています。
1963年ごろに再建したのち様々な経緯を経て、現在ではフィリピンの酒類メーカー　エンペラドール社に買収されて現在に至ります。
個性豊かなアイランズモルトのなかにあってジュラウイスキーのライトボディで親しみやすい存在のウイスキーといえます。
クリーンな酒質にライトなピートが加わり、飲みやすさと飲みごたえを両立しています。
ストレートやハイボールでもしっかりと楽しめて味わえるボトルです。
アビンジャラク ABHAINN DEARC

スコットランド最北西部・ルイス島の蒸留所アビンジャラクは2008年に創業という非常に若い蒸留所です。
ルイス島に蒸留所が建設されたのは160年ぶりのようです。現在もルイス島唯一の蒸留所です。

ゲール語で「赤い川」を意味するアビンジャラクは蒸留所の側を流れるアビンジャラク川からとられています。
年間生産量は2～3万リットルとされており、非常に小さな蒸留所であることが伺えます。

興味深い点は「ヒルスチル」というポットスチルで製造されている点です。密造時代に用いられていた小型の特殊な蒸留器を現在において再現しています。

生産量が少なく、また歴史も浅いために情報が少ないですが、これからに期待の蒸留所です。

アイル オブ ラッセイ ISLE OF RAASAY

スコットランド西海岸・ヘブリディーズ諸島のひとるラッセイ島にある蒸留所からのウイスキーです。2014年に設立された非常に若い蒸留所です。
スコットランドの起業家ビル・ドビー氏と植物学者でもあるアラスデア・デイ氏がタッグを組んで蒸留所を創業しました。
注目すべきはそのユニークな樽熟成かもしれません。
ライウイスキー樽、ボルドー赤ワイン樽、チンカピンオーク樽の3種類をそれぞれピーテッドのノンピーテッドで仕込み、計6種類の原酒をブレンドしています。
それにより若い年数であっても複雑で奥行きのある香りをうみだしています。
リリースされたものはまた3年熟成～のものですが、高い完成度を持っています。
アイランズらしい潮の香りがリッチに香るウイスキーファンにはたまらないボトルといえるでしょう。
現在非常に注目されている蒸留所の一つで、発売されると即完売になります。
これから期待の蒸留所の1つです。

まとめ
個性豊かなシングルモルトが多いアイランズ。
スコットランドの様々な島にある蒸留所はそのカラーも様々です。

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